© 2018 numazu-research

未来の街並みをつくる人

「ツクリト建築設計事務所」

高田昌彦

タカダ マサヒコ

  • Facebook - Black Circle

こんなことやってます

ツクリト建築設計事務所 一級建築士

幼いころ、自宅の改装時に図面が立体になっていく過程を間近で見たことをきっかけに、街並みを作り上げていく建築家という職業に憧れを抱くようになった。
長泉町で生まれ育ち、大学で建築を学んだ後、県内・東京都内の設計事務所で修業を重ねて今から5年前に建築家として独立した。

現在、オフィスを構えているのは沼津市街にあるアーケード名店街の裏手。
出来上がった空間を借りるだけでは面白くないと感じ、空きビルのワンフロアを少しずつ自分好みに改修しながら使用している。

「昔から地元が大好きで、東部エリアは人・食・自然に恵まれた最高の環境だと思っています。中学・高校生の頃の僕にとって、沼津は遊びに行くためのわくわくするまちでした。それがいつの間にか大きなデパートも撤退し、空き物件が目に見えて増えていって、まちは閑散とした状態になっていた。しかし、あらためて沼津の街を眺めてみると、年月を重ねた建物特有の味わい深さをもつ物件がたくさんあると感じました。」

沼津の現状を目の当たりにし、それに対して何か自分にできることはないだろうかと考えていた。
そんなときに、沼津市リノベーションまちづくり戦略会議に招集されたり、実際に空き物件の改装の設計を手がける機会にも恵まれ、まちに対する思いはより強まっていった。
いま現在も、50年程前に建てられた古民家の再生や、狩野川沿いにあるRCビルのリノベーションなどの案件を手がけている。

時間の重みが醸し出す雰囲気をそのまま利用できるのがリノベーションの特権だ。
新築に比べコストを抑えられ自由に改装できる楽しみもあるため、個人創業者にとってもメリットは大きい。
これからの時代、人口減少にともない空き家はさらに増えていく。
空間のストックを活用するという発想が広く浸透していけば、まちと人、両方にとって有益な循環が生まれるだろう。
活用しがいのある物件の多い沼津には、面白いまちになるための土壌がすでにあるとい
える。

これからのこと

「個性あふれる個店が増えていけば、地域の人たちの生活も楽しくなる。それがまち全体に活気につながるのだと思います。点が増え、線になって、いつかひとつの大きな面になる。そうなったときの沼津の姿を想像すると、楽しみですね。建築家という自分の強みを活かし、建物というハードを提供するだけでなく、その使い方、暮らし方といったソフトの部分までいっしょに考えてサポートしていけたら、と思います。」

自然を愛し、マッターホルンの登頂も果たしたという筋金入りの山好きでもある。山登りだけでなく釣りに狩猟、山菜採りなどを通して自然の偉大さを日々感じている。

「これまで40カ国近くを旅して、たくさんの風景に出会いました。さまざまな国の素晴らしい建築や芸術作品も見てきましたが、それでも自然の美しさに勝るものはないと感じさせられることが多かったんです。」

そんな実感から、自然の摂理に逆らわない家作りを意識している。
設計時にも木や土漆喰など本物の自然素材を取り入れることを好み、それはツクリト建築設計事務所の生み出す建築物の秀でた特徴のひとつでもある。
モダンでスタイリッシュな佇まいの中にどこかあたたかく心地よい空気が流れている。
それは、できるだけ自然な状態を保ちながら今あるものに敬意を払い、さまざまなものを循環させていく作り手の思いがにじみ出ているからに違いない。

〈連絡先〉


一級建築士事務所
ツクリト建築設計事務所

www.tukurito.com