© 2018 numazu-research

自分らしく、働く人

「kiacake」

平賀亜紀

  • Facebook - Black Circle

ヒラガ アキ

こんなことやってます

フリーランス パティシエ

生まれ育った沼津を拠点に活躍するパティシエの平賀さん。
お店は持たず、「kiacake」という屋号のもと、ケータリングや飲食店のメニュー開発、専門学校の講師など、幅広くお菓子にまつわる仕事を請け負っている。

 

くつろぎのひとときを与えてくれるお菓子だが、その裏側にいるパティシエの仕事は朝から晩まで体を酷使する肉体労働で、その過酷さから製菓業界で働き続けることを道半ばに諦めていく人も少なくない。
平賀さん自身も、パティシエという仕事から離れていた時期があった。

「お菓子作りが好きで、いつかは自分のお店を持ちたいとケーキ職人の世界へ飛び込みました。キルフェボンやカフェコムサなどの有名店やまちの小さなパティスリーまで様々なお店で修業したのですが、そこはまさに職人の世界。生易しい環境ではありません。長時間労働や日持ちしないケーキの廃棄処分など、精神的にも肉体的にも大変だし、人の入れ替わりも激しい。現実を知って、自分のお店を持つなんて考えられなくなりました。」

パティシエを辞め製菓材料の卸会社で働いたこともあった。
しかし、偶然の出会いをきっかけにレストランでパティシエとして働くことになり、それが人生における大きな転機となった。

 

「レストランで料理人とチームでコース料理を作り上げていく楽しみを知りました。それに、食べる分量しか作らないのでせっかく作ったデザートを廃棄しなくてすむのも嬉しかった。パティシエとして、こんな働き方もあるんだなと驚きました。レストランでの仕事が私には合っていたのだと思います。」

その後、結婚・出産などを経てライフスタイルが変化したことにともない、自分でスケジュールの調整をしやすいお菓子作りの教室をスタートさせた。

 

「お菓子教室をはじめたばかりの頃はレストランで学んだアシェットデセール(コース料理の最後等に出される皿盛りのデザート)を広めたいという思いがあったのですが、教えてほしいという声が多かったのはケーキや焼菓子でした。アイシングクッキーの人気があるときはそれをメインにやって、ニーズに合わせてかたちを変えながら続けてきたんです。だんだんと声がかかるようになり、ケータリングやデザートのメニュー提供、お店とのコラボイベントなどお菓子に関する様々な仕事をするようになりました。はじめからお店を持つことにこだわらない働き方をしようと計画していたわけではなく、自然にこうなっていった、という感じです。」

フリーランスのパティシエとして活動を続けていくうちに、以前とはまた違うお菓子づくりとの付き合い方を知った。

これからのこと

最近ではまた「自分のお店をもってみたい」という思いを抱いている。

「学生時代は卒業したらとりあえず会社に入る、という発想しかなくて、働き方というもの自体あまり考えたことがありませんでした。多くの学生が私と同じように、とりあえず会社に入るのが当たり前だと考えているのではないでしょうか。でも今になって感じるのは、働き方って自由でいいんだな、ということ。私の場合は下積み時代があってこそ成り立っているのですが、やってみちゃえば意外とどうにかなるものです。」

もちろん、請け負う仕事の幅が広いからこそ難しい面もある。
お菓子づくり教室とメニュー提案では準備するものも考えなければならないことも大きく異なるように、いつも同じ流れで、というわけにはいかない。

「全然ちがうことを同時にやり過ぎてスイッチの切り替えが難しいんです。必要な道具や流れも違いますから、スケジュール管理もちょっと大変。でもこの働き方だからこそ、ケーキ屋さんやレストラン、卸会社など色々な場所で培った広い知識を活かせているという実感もあります。私にとってお菓子づくりは誰かをしあわせにするためのツールのようなもの。おいしいお菓子を作りたいというのはもちろんですが、お菓子を通じて誰かをサポートしたい、という感覚のほうが強いのかも。今は、お店を持っていないからこそ持てる視点があるとも感じています。お菓子づくりという私の強みを活用して誰かの力になれるのは嬉しいですね。」

〈連絡先〉


Kiacake and dessert

tel:090-2310-4506

https://www.kiacake.com/